【RIZAP】ライザップのM&Aの狙いは?全ては布石!?驚きの効果とは?

昨年2017年に行われたM&Aはレフコのデータによると3,000件超と1985年以降で最高値となったようです(レフコ-MARR ONLINE

株式市場においては利益の取り込みによる株価の短期的な業績変動がとにかく注目されがちですが、それ以外の側面もライザップを参考に見ていきたいと思います。(なお私は同社株は保有しておりません。)

グループ内にキャッシュを溜め込む

傘下にグループ企業をいくつも抱える会社は、外部との取引以外にグループ間の取引も発生します。連結決算上は消去されますのでそれ自体は表面的には現れませんが、現金と言う点では大きな強みを発揮します。

前提条件として循環取引や利益相反・利益供与がない正当な取引が行われている上での話ですが、例えばライザップグループではセグメント間の売上が10億単位で発生しており、グループの増加とともに伸びています。ライザップはグループのシナジーにより、この10億円以上の現金を外部に出さずにグループ内で溜め込んでおくことができています。

仮に10億円を用意するとした場合に必要な売上はその何倍にもなります。無駄なキャッシュを外に出さないことで次の機会に備える構えができています。


【img via ライザップグループ IR

よく”ライザップのM&Aは負ののれんのためのM&A”と揶揄されます。その点は全くないとは言いませんが、お金を溜め込むと言う視点で見ると、上記画像が表す通り適切なピースを買っているように見えます。

人と場所と時間を買う

M&Aのメリットで大きいのは人と場所と時間を買えるところですね。まず人については、その人員が余剰となっている場合はリストラなどが先に上がるので人と買うと言うことはむしろデメリットと言えるかもしれません。

しかし”その道の専門家が買える”と言う点と”店舗の店頭に立つ人”がついてくると言う点は、現在の市況からすると採用コストは非常に高くなることが多く、拡大基調のライザップにとっては安い買い物と言えます。

例えば、ワンダーコーポを16億円ぐらいで引き受けていましたが、一緒についてくる800人ぐらいをゼロから採用し、教育となると16億円でお釣りが来ると思います。


【img via ライザップグループ IR

次に場所です。既にライザップは1,000店舗以上を構えるまでになりました。パスポートを買ったあたりではあまり理解されていなかったと思いますが、ここまで来ると同社の狙いは多くの人が推察できるのではないでしょうか。

私は商材の流し先(販路)としての場所(店舗)を買っていると判断しています。そして、この1,000店舗を作る時間を買っています。これもゼロからやるとしたら大変な労力とコストがかかります。店舗のコストはピンキリでしょうが1,000店舗となれば少なく見て数十億以上の価値はあるでしょう。

こういった視点で見るとライザップのM&Aは負ののれんを買っているとは言えなくなるかなと。